マスコミ流、民主主義
【2006/10/15】
1.わが国は「封建的国家」である。
● 封建的:封建制度に特有な性格を持っているさま。俗には、専制的で目下の者の言い分を聞こうとはしないさまなどにいう。(広辞苑)
2.さらに、マスコミに支配で「洗脳され」、お祭り騒ぎで「選挙」を行い、人気投票で、総裁を選ぶ「自民党」が、実権を握っている。
● マス・コミュニケーション(mass communication):〔1991年版 ジャーナリズム〕
不特定多数の受け手を対象にマス・メディアを通じて、大量に情報を伝達するコミュニケーション過程のこと。マス・コミュニケーションの特徴としては、次のようなことがあげられる。
(1)送り手は通常大規模に組織された集団である、
(2)機械的・技術的手段で情報を大量に複製する、
(3)これを、分散した不特定多数の受け手に伝達する、
(4)受け手が、送り手になれる機会は少なく、送り手と受け手の役割分化がはっきりしている、
(5)受け手から送り手へのフィードバックがむずかしい。
つまり、情報の流れは、送り手から受け手へ、一方的である。
マス・コミュニケーションが社会に対して行う活動は、次の諸点があげられる。
(1)出来事についての情報を収拾し、伝達する活動(報道活動)、
(2)その出来事について評価し、解説し、論評して、受け手の行動を指示する活動
(論評活動)、
(3)社会の価値を後世に伝達する活動(教育活動)、
(4)受け手に娯楽を提供する活動(娯楽活動)。
そのほか、
(5)広告を伝達する活動(広告媒体としての活動)もある。[株式会社自由国民社現代用語の基礎知識1991~2000年版]
● 洗脳:新しい思想を繰返し教え込んで、それまでの思想を改めさせること。第二次大戦ごの一時期、中国の思想改善をbrain washingと評したものの訳語か。(広辞苑)
● 民主主義democracy:語源はギリシャ語のdemokratia で、demos(人民)が権力を所有し、権力を自ら行使する立場を言う。古代ギリシャの都市国歌に行われたものを初めとし、近世に至って市民革命を起した欧米諸国に勃興。基本的人権・自由権・平等権あるいは、多数決原理・法治主義などがその主たる属性であり、また、その実現が要請される。(広辞苑)
3.「東京都教育委員会が教職員に「国旗に向かって起立し、国歌を斉唱する」ことを義務づけた03年の「10.23通達」以来、君が代斉唱時の不起立などを理由に処分された教職員は約350人にのぼる。君が代斉唱時の生徒達の声量指導を求めた東京都町田市教委や、声量調査と指導が実際に行われた福岡県久留米市のような例もある。高橋哲哉(東京大学教授)」(朝日新聞、2006.9.30.p15.)
「東京地裁は21日、都教委の「10.23通達」と、それに基づく職務命令を違憲・違法とし、それらによる処分を禁止する判決を出した。」「印象的だったのは、原告側も被告側も一様に、この判決に大きな驚き表わしていたことだ。「1%も敗訴を予想していなかった」という都教委職員がいれば、「夢のような判決で信じられない気持だ」という原告の教員がいる。これは、現在この国で、教育の自主権が如何に尊重されず、上位下達が当たり前のことになってしまっているかを示しているのではないか。」/「どうやら私たちは、現憲法や教育基本法の趣旨に忠実な今回の判決が、「夢のよう」に思えたり「1%も」予想できなかったり、「異例」で「歴史的」な判断と評される社会に生きているらしい。都教委は判決を不服として、29日に控訴した。しかも、今や憲法と教育基本法の全面改正を掲げる安部政権が誕生したところなのだ。」
「思想・良心の自由を大切に思う人たちに、今回の判決は「まだ希望はある」と感じさせた。だが、現在の政治の大きな流れが変わらなければ、この「画期的」な判決も過去の単なる一エピソードとなり、やがては忘れ去られてしまうだろう。/ 民主主義が目指してきた姿が本当に「夢」になってしまわぬように、何ができるのか---。私たち一人ひとりが胸に問いかけてみたい。」と高橋哲哉さんは結んでいる。
2006.10.15.