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学校嫌いは、一つの才能 

【2009/11/16】

学校や会社での「違和感」は才能の表れかも知れぬ

学校や会社が嫌だと感じるその違和感に「才能」が潜む
朝日新聞、2009.9.7.月曜日、p18.) 朝日求人:あの人とこんな話

○「世間」や「みんな」、世の中で当たり前と言われている「規準」に居心地の悪さを感じることはあるだろうか。山田(玲司)さんはそう感じる人に対して「おめでとう」と言いたいそうである。

プロの漫画家として22年。多くのヒット作を送り出し、またこの5年間は漫画で対談を描く新たな分野を切り開いた人である。

「ぼく自身がノートを取らなければ、先生の話を聞かない小学生でした。漫画のアイデアを描くのに忙しくて、授業時間がもったいなかった。中学も高校も世間で言うダメな生徒で、そういうレッテルを張られた同じような学生と、僕たちを見下ろす先生とでどんよりした時間をすごしていたわけです。でも僕は運がよかった。漫画家になると言う夢を父や祖母は受け入れてくれましたからね。今は学校で先生の話を落ち着いて聞けない子どもを差別的に扱ったりする。本人の自然な行動を認めず、そんなふうに区別することが幸につながるとは思えない」

だから、みんなと同じでなきゃという呪縛にかかっている人の援護射撃をしたいのだ、と山田さんは言う。ただ、それは、開き直って孤立することではない。人とは異なる何かを育てながら、それを生かして社会の中で幸福に暮らしていくことだ。

「僕は、違和感を非属(孤独)の才能と呼んでいます。それは、自分が悩んでいる問に潜んでいることが多い。 不登校は負け犬か。そうではないですよね。学校が嫌いなのは、楽しいくないからで、その悩みが学校とは何かという問題を生むかもしれない。営業成績が最下位でもゲ-ムで培った力で逆転できるかもしれない。
みんなと違う自分が悪い、と考える必要はまったくないんです。違うからこそ自分で感じ、考えれればいい。はみ出したり、いじめられたり、変人だと言われたり、空気が読めないと笑われたりする人は幸いなりですよ。」
過敏に聞こえる発言の中に、山田さんの真剣な応援魂が見える。田中 美絵=文。

○ 漫画家、山田 玲司さん<やまだ・れいじ>
● 1966年東京都生まれ。多摩美術大学美術学部卒業。
小学校の時から手塚治虫にあこがれ、86年「17番目情景」で漫画家デビュー、「Bバ-ジン」ブレーク、「ゼブラ-マン」(宮藤官九郎原作)などの多くのヒット昨を持つ。対談漫画「絶望に効くクスリ」(小学館)で、、芸能人から歌舞伎町のホスト、さらにオノヨーコさんまで5年にわたって多くの対談を手がけ全15巻刊行。漫画以外の著書に「学校嫌い、狂った教育から開放されるために」<江川達也氏との共著/一迅社)、「非属の才能」(光文社新書)など、そして新刊。これを読めば必ずひととつながることできるという"人づきあい特効薬"「キラ-・クエスチョン」(光文社新書)がある。(了)