子どもの免疫力
【2009/09/13】
1. 高い熱が出ると、脳がやられちゃう?
子どもに40度の熱がでるのはよくあること。ウイルスや細菌と闘うために、体がわざと体温をあげているのです。
<風邪の多くは「ウイルス性上気道 炎」とよばれます。ウイルスは、高い温度で活力を失ないます。高い熱は自分の力でウイルスを殺しているのです。>
2. 風邪をひくたびに子どもはつよくなる。
何度も風邪を引くうちに、いろいろな抗体ができて、闘う力がアップしていきます。
ウイルスと闘う力は、4-5歳までに「風邪」にかって体の中でできてきます。(免疫力といいます)6歳児は、「30-40種類のウイルス」に抵抗する力を持っています。例外なのは、細菌感染です。そのおおくは、抗生物質で治せます。ウイルスには抗生物質は効きません。
3. せきや鼻水、嘔吐や下痢も 体の防衛反応
症状はワルモノではありません。体が、ウイルスや細菌、有害物質を外に出そうとしているのです。
4. 病気を治しているのは、クスリ
よくある病気の大部分は、子どもが自分の力で治しています。
5. 風邪のときお風呂に入れていい?
お風呂に入れて風邪が悪化することはありません。
6. 赤ちゃんが眠いと、なぜグズる。
眠くなって意識のレベ ルが下がると、人間は感情がストレートに出るもの。赤ちゃんは、眠いのに眠れない、という不快をグズることで表現します。こんなとき、赤ちゃんを易しく抱いて、あやしてあげてください。安心して寝てしまいます。
7. 「遊び食べ」は、どうすればいい?
ご飯を手でこねたり、わざと牛乳をこぼしたり‥‥。このような行動は、わがままでもないし、お母さんをばかにしているわけでもありません。
<甘えているだけです。やさしくうけとめてあげてください。集団生活の中で、お友達のしていること見て自分で恥ずかしくなって止めるようになります。子どもの方から親離れをするのが理想的な子育てです。>
「世界中の子ども」(文明国も、非文明国も例外なく)、生後6か月までは、お母さんからもらった免疫体(IgG):母体免疫:受動免疫をもらっています。その後4年ぐらいかかって、風邪をひきながら、集団の中で生きぬくための免疫体(IgA,IgE)を作っています。初等教育が始まるのは6歳であることに注意してください。
「子育てハッピーアドバイス、小児科」一万年堂出版:
小児科医 吉崎達郎、スクールカウンセラー 明橋大二 共著 子どもの病気の疑問から 食事・トイレの悩みまで、「知ってて良かった!」と思える大切なこと。