メタボ検診のお粗末
【2008/12/10】
● 「メタボ検診はお粗末な制度」 主婦 柿沼恭子(さいたま市52)(朝日新聞、2008.10.2. P14.
声欄)「特定検診制度:主婦には改悪」(9月21日)に同感だだ。医療機関が制度の変更に対応できておらず、私の場合も、何度も検診を受けたいと病院と夫の加入する健康保健組合に連絡を入れ、約1カ月かかってやっと検診にこぎ着けた。
検診を受けてさらに驚いた。今回は検尿、身長、体重、腹囲、血圧測定、血液採取だけで終了。昨年まで市の検診にあった心電図と胸部レントゲンの検査がなくなった。医師に聞いてみると、今年増えた項目は、腹囲測定と血液中の悪玉コレステロール値のみという。身長も骨格も違う人の腹囲を測り「メタポ検診」とは余りにも幼稚ではないか、と憤りを感じた。
ちなみに心電図と胸部レントゲンは、気になったらいつでも診察を受けにきて下さいとのこと。検診だと費用が高額なので、健康保健を利用してとのことだろうが、これでは医療費削減の目標に何の効果もないのでないだろうか。特定検診の制度設計のお粗末さにあきれている。
● 大豆食べて運動 骨が丈夫に 食の健康学(朝日新聞、2008.9.29、p9.)
骨粗鬆症(こつ・そしょうしょう)の患者は一千万人以上いると言われ、増加傾向にある。患者の8割は女性で、特に閉経を迎えると急激に骨量が落ちて骨粗鬆症みなりやすい。これは骨をもろくする破骨細胞の働きを抑えていた女性ホルモンが急激に減ることが原因の一つとされる。(男も同じ)
そこで期待されるのが、女性ホルモンと構造が似ている大豆イソフラボンだ。国立健康・栄養研究所の生体指標プロジェクトリーダ石見桂子さんらは、閉経後1~5年の136人を、大豆イソフラボンの摂取と週3回、45分のウオーキングをするグループ、しないグループの4組に分け、太ももにあるワーズ三角部と呼ばれる骨の代謝が活発な部分の骨密度を調べた。
何もしないグループは1年後に2%近く低下したのに対し、イソフラボンと運動を導入したグループは、ワーズ三角部で最も骨密度が増加した。
骨は負荷をかけることで強くなる。石見さんは「閉経後の女性でも、栄養バランスのいい食事と大豆食品をしっかり取って運動すれば、骨密度の低下を押さえる可能性がある」と話す。イソフラボンは食べて24時間以内に尿として出るため、毎日取ることが大事だ。
06年の国民栄養調査によると、一日にとる豆類は一人平均56グラム。厚労省が推進する「健康日本21」では、大豆を含む豆類は一日100グラム取ることを目標にする。石見さんは「若い人も大豆製品を一日にもう一品増やして」。閉経後の女性なら一日に2.3品は食べたい。
大事なのは運動だ。「週2、3回、急ぎ足で30分歩いて」と石見さん。これが最大の難関かもしれない。(宮島裕美)(これは、原則的に男も同じ。)
● 脱メタボ、10歳若返る:挫折体験(朝日新聞、2008.9.29.p9.)
ブリジストン本社のメタボ改善指導第一号、田村亘之さん(45)は悩んでいる。体重が1カ月近く、73キロ台のままだからだ。
半年間で体重の5%、4キロ減らすことが目標だが、油を使った料理やご飯の量を控えめにして一日一万歩近く歩くだけで、当初は週500グラムずつ減った。減量は我慢に我慢を重ねるイメージが強いが、わずかな工夫で体重が落ち、受付係の女性社員に「やせましたね」と言われた時は、有頂天に。しかし、目標を2カ月で達成した頃から、変化がなくなったのだ。(後略)(平出善明)
● 感想:
とにかく、このように「メタボ」は難しい。私は、歳(78)をとっても味覚は変らない。有酸素運動は、筋肉を育てる。痛みこらえて一万歩。
小太りの全方向型迷惑老人、の爺さんを自認して、生き延びることにした。生命の終焉は、神のみぞ知る。楽しくなければ人生じゃない。我慢しなければ生きていけない(快楽原則と現実原則の調和)、「こだわり」を捨て、「ありのままの精神」が大切と考えるからだ。